2010/04/10

free

ちょっと前にChris Andersonの著作"Free"が,先着一万人まで無料で閲覧できるとして話題になり,確か43時間以内に全てダウンロードされたそうな。この話題性によるものか,無料期間終了後も順調に売り上げを伸ばし,既に何刷りか増刷になっているとのことだけれど。
しかし,いまだにこの仕組みは分からない。やっぱり,無料閲覧できるようにするとどうしても売り上げは下がるのでは,と思ってしまう。
書籍についてはやはり画面上じゃなくて,あのめくれる感じの,朱線がひける紙面上がいいんだ!という人々が存在してくれている限り,ただで内容がダウンロードできようが,そこまで大きな影響は与えないのかな。
音楽ビジネスは,違法ダウンロードや海賊版が本当に大きな打撃を与えているのにね。音楽は何かしらmediumを通さないと楽しめないから違法ダウンロードもあまり抵抗を感じさせないのかもしれません。

まあ,でもこの傾向に流されて文芸春秋からの生命保険のカラクリをダウンロード。全文が15日まで無料で閲覧できます。
あまり興味をもたない,また将来的にも興味をもつかどうかわからない生命保険というものについて,わざわざ買うこともなく読めたのはよかったけれど。生命保険について冷静かつ公平な感じで簡単に述べてはありますが,著者はライフネット生命の起業者。読み終えたときには,もし生命保険に入るんだったらライフネット生命がいいのかもね,とかる〜く思わせるくらいの効果はあるので,今回無料閲覧させることによってもうけが出るのはこの保険会社でしょうね。ただ,出版社は果たして新刊の時期に無料で提供してしまうことでどのくらい得,または損がでるのでしょう。謝礼として保険会社から出版社に少しは流れているのかなぁ。

こういうところでお金をセーブしても,結局書店に寄るとついつい買ってしまう。青山ブックセンターでの杉本博司の講演会へ。大金持ちのアーティストですが奢ることのない態度のspeakerで,ただただ,やはりオタクになれるっていいなぁ〜と憧れる。サインはもらわずとも,lectureの後には結局ABCとBrutusに貢献。

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