母の友人の知人(正確には友人の旦那様の恩師のお嬢様、 という遠い関係)が個展を開くというので、 ご友人からわざわざお知らせが届く。
一緒に観に行きましょうよ、という母へのお誘い。
封書の中には、DMとその作家、喜多木ノ実さんを紹介した新聞記事も同封。
何気なくぱらっとその記事をみたのだけれど、結構好きなタッチの絵。
作家さんも普段はアメリカ在住の方で、小さい頃から絵は好きだったけれど、子育てなどもあり、 ずいぶんと中断していたらしい。5年ほど前に再開したら、去年ボローニャ国際絵本原画展に入選。
このような遅咲きの経歴や墨で描いたシンプルだけど人物の特徴をよく 表している輪郭がなんとなく気に入って、 開催場所ガレリア原宿も近いことだし、お邪魔することにする。
子供を扱った題材が多く、墨で描いた画風からか、いわさきちひろの絵がモノトーン、 かつシンプルになってダイナミックさを増した感じ。
竹でペンを作って、その先に墨をつけて描くらしい。
その作風からかお人柄か、 画廊を訪れている人たちもちょっと年配の上品な感じの人たちの多 いこと。
漫画家の高野文子が描く人物って、 すごいシンプルな線でデフォルメされているのに、 人の動きをよくとらえているなあ、と思う。特にるきさんとか。
それと同様に、喜多さんの絵もシンプルな線だけど、 赤ちゃんの輪郭などをよくとらえていて、 きっと今までなら赤ん坊の絵とかは全く興味を持たなかったと思う けど、実際今自分に赤子がいるからか、がぜん欲しくなる。
しかも普通に手の届く値段!
以前にSpace Yuiで安西水丸×和田誠展をやっていて、 かなり気に入った絵があったのに10万円支払うべきかどうか迷っ ているうちに売れてしまって後悔しきりだった。
今回はそれよりかなりお手頃な値段で提供して下さっていて、 後悔する前に購入を決意。
でも「僕のボール」という絵と「おねむ」 という絵のどちらにすべきか決められず、 次の日に戻ってくることを伝えていったん家に戻り旦那と相談。
シンプルな部屋が好みの旦那は絵の購入自体あまり興味なさそうだ ったけれど無視。
次の日に旦那と一緒に訪廊し、おねむに決定。
他にお客さんが少なかったこともあって喜多さんとしばらく歓談。
丁寧な物腰の感じのいい方。 アメリカで過ごされていることもあり、 他の絵と画風を差別化されるためにも竹の墨で描くことを始められ た模様。
絵の購入を喜んでくださって、 サインいり画集もプレゼントにいただく。
翌日が個展最終日だったのだけれど、 かなり大型の強烈台風がくるということで不要不急の外出は控え るようテレビで繰り返し言われていた。
それもあって、「おそらく明日はお客さん誰もこないし、 家は遠くて、いただいた胡蝶蘭も持って帰れないから、おうちが画廊から近いならぜひ持っていって」 というお言葉。
ギャラリーに飾ってあった、大ぶりな株が3つもついた立派な胡蝶蘭。 自分ではとても買えない。
喜んでいただくことにする。
両手いっぱいに抱えるほどの大きい鉢だったけれど、えっちらおっちら抱えて歩く。
可愛らしい絵も買えて立派な胡蝶蘭ももらっちゃって何だかこちらが得した気分。
がちゃがちゃしちゃうからそんなに増やせないけど、絵はまた欲しいなあ。
同僚のboy friendがやっているバーで出会ったニューハーフの美女が描く油絵が好きで、そのブラックファンタジーな世界の絵を自宅の洗面室に飾りたかったのだけれど、その後お互いbarから遠ざかって残念に思っていたところだったから、リビングの絵ができて嬉しい。
まずは世界堂に額を買いに行かねば。
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