2015/03/21

Canadian citizenship certificate

子供のカナダ国籍(市民権)証明の申請を進める。

母親である私自身は親の仕事の関係でカナダ生まれ。と言っても、1歳になる前に日本に帰国したし、何もカナダのことは覚えていなかった。
大人になるまで特にカナダと関わりをもったり、貢献したこともなかったのに、カナダで生まれたという事実だけで、Canadian citizenshipをずっと保有することが許され、なんて寛容な国なんだろうといつも思っていた。
保有しているからには活用しようというのもあり、大学を卒業してカナダに留学したわけだけれど、空港でもラミネートされたペラペラのCanadian birth certificateを見せるだけで、Oh, you are Canadian!として扱われ、英語が話せようが話せまいがすんなり入国。
実生活でも、授業料は現地人扱いで留学生ほど高い費用は払わず済むし、health insuranceも効く。仕事もvisaなどの申請に煩わされることもなく就労可能(まあ、失業率が高いから就職自体は大変だけれど)。
ホントにこれらには感謝していて、日本に帰ったあともなにかしらカナダには貢献したいなあ、と思ってささやかながら新婚旅行先はカナダにしたり、時々開かれるカナダフェアに参加したり。

しかしまさか日本生まれの自分の子供までカナダ国籍を保有しているとは知らなかった。同様の環境にある友人から知らされてびっくり。
自分自身がカナダ国籍を持つことさえ少し違和感というか申し訳なさを感じているのにまさか日本で生まれた子供まで保持可能とは。夫は全くの日本人なのにね。

それを聞いてカナダ国籍保有の証明を早速子供のために申請しようと思ったけれど、いざホームページにいってみると色々と細かい規定が多すぎる。
ついつい後延ばしにしていたらあっという間に1歳まで成長。

カナダでは、今まではある一定の資産(確か5年間で80万カナダドルの投資分)をもっていれば中国からの移民を多く受け入れていた。
しかし、永住権を取得するだけして実際にはカナダに住まなかったり、または親族一同呼び寄せる、といった問題があるからか2014にその制度をなくし(多分額を引き上げ?)、移民を厳しくする方向性を打ち出した。
多国間でのテロも問題となっている今、どんどん規制が厳しくなっておかしくはないわけで、これはまだ受け入れが緩いうちに申請を済ませねば、ということでやっと重い腰を上げる。

Applicationのために改めてウェブサイトを覗いたら、昨年10月くらいに少し申請方法も変えたのか、application pageも見やすくなっていて有難い。
申請書についてはカナダ国外からの申請の場合は、大使館や領事館に提出する必要がある。
国外からの申請の場合は、結果が出るまで通常8,9ヶ月くらいかかるらしく、またもし書類に不備などがあったら差し戻されるらしいので、これは1年待ちを覚悟。

必要書類としては、娘のケースの場合は以下がある。

  •  Application form
  • 子供の顔写真2
  • 子供の出生証明書1枚(戸籍謄本を使用)
  • 子供の身分証明書2枚(パスポートと健康保険証を使用)
  • 親のcanadian birth certificate


たったこれだけをそろえればいいのか、とも思えるがいろいろ規定が細かい細かい。

まず顔写真はサイズが細かく決まっており、3545以上だけれど、顎から頭頂部までは31~36mmの間でなければならない。
撮った写真の裏にも撮影日、撮影者、撮影場所住所、名前の記入を忘れるべからず。

出生証明書は、子供の両親の名前、生誕地、誕生日が記されていればいいらしいので戸籍謄本を代用することにする。
身分証明書は一つは必ず顔写真がついてなければいけないので、パスポートをこのために取得。
娘の場合は既に首が座っていたのでなんとか証明写真を撮れたけれど、もっと小さかったら床に寝かしてとってくれるようなphoto studioを探さなくてはいけないんだろな。
写真屋さんも英語で名前や住所を記入するリクエストは初めてだったようで手間取っていたし。

日本語の書類をそのまま提出することはもちろん許されないので、戸籍謄本、健康保険証については翻訳してくれるところを探す。
翻訳するにもいろいろ決まりがあるようで、以下が大使館に確認した際に受けた注意事項。こういうのもこちらから聞かなければ分からなかったこと。
  • 抜粋はダメ。書類に載っている事項はすべてそのまま翻訳すること。
  • 暦は西暦で統一すること。
  • 翻訳は親族などが行うのはダメ。
  • Affidavitと呼ばれる、翻訳者による誓約書も一緒に提出する
  • 翻訳者の氏名自体は翻訳文の中に含めないようにすること。


結局これらの翻訳を多く手掛けている翻訳会社にお願いする。戸籍謄本、保険証併せて翻訳代18000円。
依頼してから2、3日で仕上げてくれ、すぐに郵送手配してくれて有り難い。

パスポートにせよ戸籍謄本にせよ、提出書類はすべてオリジナルのコピー版も一緒に送らなくてはいけない。
しかし単にコンビニのコピーを送るだけでは、いくらでも偽物を送りつけられる可能性があるので、いわゆるcertified copyと呼ばれる認証謄本でなくてはならない。
判事であったり、裁判官であったり、一部のお偉いさんが、原本が本物であるかどうか確認後、正式なコピーを作成してくれる。判事と言われても・・・と思ったけれど、公証人役場でも扱っているようなのでそこに行くことにする。不謹慎だけど、公証人って拉致事件の仮屋さんしか思いつかなかったから、こういう時にお世話になるんだなあ。

しかし不備があると差し戻す、としつこくHPに書かれていることもあって、こちらからもしつこくカナダ大使館に確認。
するとなんとcertified copyは大使館で作成してもらえることが判明。
しかも大使館の窓口で申請書類を提出する場合はAffidavitの作成も不要とのこと。
一気に手間も費用も浮いて有難い。
大使館の窓口ならそこで書類の不備も確認してくれるだろうから、差し戻しの可能性も減るであろうし。
平日の午前中しか申請は受け付けていないというのが不便であるけれど、まずはカナダ大使館に気軽に行ける立地に住んでいるということ自体に感謝しなくてはね。
早く取得してあげて将来の選択肢を増やしてあげたいものです。

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